さて、『とわいすあっぷっ!』発売は一週間あまりとなりましたが、今日はヒロインの名前のネタから。
タイトルがトワイスアップというお酒にまつわる用語のため、ヒロインの名前もそれに関係するものであったりもします。まぁどっちかというとヒロインの名前からタイトル付けたような感じもありますが……
「金髪ツインテールの気合い入ってる方」ことアリス。
彼女の名前の由来となったのは、こちらのウイスキーの蒸留所です。
AUCHROISKと書いて……オスロスク、と一発で読める人はごく少数でしょうねぇ。
キャラの名前を付けるときに、金髪ツインテールでアリス、という(ベタな)のはなんとなく一発でするっと出てきたのですが、名字がいまいちピンとこない。彼女は魔王という特殊な立場のキャラクターのために、それっぽい名字じゃ無いと箔が付かない。で、もにゃもにゃ考えているうちにふと思いついたのがなんとも(日本人にすると)不思議な名前の醸造所、オスロスクだったのです。
おまけに彼女は作中で名前を偽る必要があり、その意味でも変なブランド名の由来を持つこの醸造所はぴったりだったのですな。
オスロスク醸造所はUDディアジオ(現ディアジオ・モエ・ヘネシー)社に所有されており、主に「J&B」のブレンド用モルト製造を行うためにシングルモルトとして売り出すのはごく少数です。その上にゲール語丸出しで非常に読みにくい(どー読んでもオウロイスク)醸造所の名前ゆえに、顧客を慮って読みやすい「シングルトン」というブランドで売り出されたのでした。
ちなみにUDディアジオ社で現在「シングルトン」ブランドで売り出しているのはグレン・オード蒸留所のモルトであるという、ひっじょーにめんどくさい事情も……
……そういう事情なために、オスロスクラベルのシングルモルトってぜんぜん手に入らないんですよね。
かつてUD社の出していた「花と動物」シリーズに数少ないシングルモルトのオスロスクが存在し、このBlogの写真のネタにするためだけに東京駅のハセガワに……うーん、良い出費だったなぁ、と。
ちなみにこれは新刊発売の折に、祝い酒として空けるつもりです。
『とわいすあっぷっ!』の名の通り、グラスの半分はこんなモルトに名が由来するであるアリスによって構成されているわけでして、じゃぁあと半分の水はなに?と言われると……そちらが黒髪のもう一人のヒロイン、涼子なのです。ですが彼女の名前も水ではなくお酒由来なワケでして――と、それはまた次の更新の機会にでも。