阿羅本景infomations

小説家・シナリオライター・漫画原作の阿羅本の告知系BLOGになります

『はるかリセット』122話「アイスバインで幸福体験」ユイ阿羅本登場回です!&保存肉解題

mangacross.jp  なにかすごい登場シーンになってますが、今週の『はるかリセット』122話では私がモデルになっているユイ・阿羅本がすごくなんかえらいかんじで登場しています、わぁい、この回は取材協力というか、オクトーバーな時期だったのでフェス料理にあわせたビール係だったようなw

 ちなみに保存肉云々の話は私がしたのでありますが、もちっと詳しく書くと……

 

 人類が原人→旧石器人になり「時間」という概念を理解しだすと、同時に「自分は明日に死ぬのではないのか」という不安から強烈なストレスを生むようになりました。そのせいでかなり強い副腎質ホルモン・コルチゾールが出るようになり、これが良くも悪くも人類を進化させました。

 コルチゾールの負荷が掛かった状態はドーピング中のアスリートみたいなもので、攻撃的で機敏に動ける反面、耐久力や寿命がすり減る傾向がありました。
 またコルチゾールは男性ホルモンを減らす作用があるので、性欲減退が無視できないレベルになり、それらが合わさって種の維持・繁栄に対してマイナスになる問題が生まれました。

 そこで発達しつつある脳は、何らかの行動を発動のキーにしてドーパミンセロトニンといった鎮静系の脳内物質を生成させることで、ストレスとホルモンの身体作用を和らげるようとしました。
 その中でドーパミンが出る「保存食を作る=明日はまだ飢えて死ななくていい」という原始的な脳内の評価回路が形成されていきました。

 保存食概念の誕生は40万年前に、獲物の骨髄を骨ごと分けてキープしていた( https://nazology.net/archives/46471 )あたりに求められるといいます。それくらい古くから火を使って獲物を煮焼き・燻す、海や塩湖にたどり着いて塩水に漬けて干す、などして保存食作りをして生存に努める、と同時に「進化した脳が生む死の不安」を遠ざけようとしました。

 その畢竟が新石器人になっての農耕・牧畜文化の誕生や、交換と価値の概念の誕生であります。
 が、まだ我々の脳の中にも古い旧石器人の回路が残ってるために、燻製や干し肉、ハムやソーセージなどの加工肉を作ることで、意識しなくても脳内麻薬物質がじわじわ出てきて生の肯定感を得られるし、それがミドルクライシスにすごく効く、という説であります。
 アイスヴァインの初期の大きな肉の塩漬けはこの辺に作用しやすいのかな、と思う次第であります。

 原人~旧石器人に構成されたこういう古い脳回路は、種族的本能として遺伝レベルに刻み込まれている、という話もあります。「ヘビや蜘蛛が嫌い」という本能的反応の実験でそのことが類推されています。
 https://www.j-cast.com/2016/10/30282025.html
 これは人間が行動で遺伝子を変えた、というより、個体数が少なく淘汰圧の強かった原人~旧石器人の時代は、生存に有利な行動を生む遺伝傾向を持ってない個体が早々に死んでしまったから、結果として「遺伝子を変えた」ように見えるのだと思われます。

 

 という話なんですが、ここまで詳しくなくざっくりと、マンガのユイ阿羅本のよーにざっくりとざっくりと酔っ払って喋ってました。アイスヴァイン美味しゅうございました、というかカレーも美味しくてですね……ドイツ人、アイスヴァインの茹で汁捨ててるのかな? なんか欧州の北では煮汁を捨てる料理文化があるので、そうだとしたらもったいない……

 というわけで、はるかリセットを皆様お楽しみくださいませー!

 

ユイせんせいがクラフトビール作家、ということでこちらも