阿羅本景infomations

小説家・シナリオライター・漫画原作の阿羅本の告知系BLOGになります

気がつくと849銘柄も飲んでたクラフトビール 2022年・ザ・ベスト

 

 クラフトビール読本の執筆でも役に立ったのですが、ビールSNSのuntappedには自分の飲んだ1年分のビールの集計が出来るのです。で、本日ちょっと飲みに行ったのを最後に2022年の総銘柄数を集計してみると……849、という驚きの数字が出てきてしまった、ええええ? と声が出たのでした。

 これにはダブっていたり、過去に飲んでいたりした銘柄もあるので約850銘柄を新規で飲んだ、というわけではないのですが、それでも結構な量で……1日2本を超えていますが、阿羅本は毎日2本づつ飲んでるのか? というとそ~でもないのです。

 このblogにもエントリーがありますが、ビアフェスに行くと10~20種類をかなりまとめて味見する事ができますし、ibrewのようなタップの多いお店で飲み放題を使って、体験したことのないビールの登録を積むことが結構あったのですね。そして飲む前にuntappedで過去に飲んだかどうかをチェックしたりして新しいものをより増やしていこう、としたせいで……今年はコロナによるビアフェス中止が解除され、それに伴い結構あちこちに遠征したりしたので、この数になったのだと思います。今年復活した中央線ビアフェスなんか4日全部参加したりしたので、あそこでもかなりの銘柄数が追加されたことでしょうし。

 こんだけ1年にたくさん飲んだので、その中から今年のベストビール的な物をこちらで書かせていただければと。ツイッターで書くと長くなって鬱陶しそうですしね……

 2022年のヘイジーIPA、で見ると……

 ヘイジーに関しては国内が鮮度的に条件が良く、WCB、うちゅう、VERETERE、伊勢角屋などといった上手いブルワリーが増えてきたことで、感銘が残ったのはこのあたりの銘柄であったと思います。そして今年は円高が進んだために、海外の輸入ヘイジーは単価がものすごいことになり、CPの悪さを感じてしまったので、ベスト候補から微妙に外れることに……それでも何度もOTHERHALFやTrilliumが入ってきたのは、すごいことであると思います。

 それ今年はTotopiaBrewingやOpenAir、BlacEdge beer worksのような新手で印象にのこるところもありましたね。

 インペリアルスタウトも、国産ではとんでもなくレベルが上がった今年ですが、特にすごいなと思ったのはこの2本。

 ボトルロジックコラボの京都醸造・三銃士は「とうとうこのレベルのバレルエイジド・インペリアルスタウトが作れるようになったのか!」と驚嘆したシリーズ。これはレシピを改良して、スタンダードラインに入れてほしいですね……。

 VERTEREのOxalisはボディが豊かなBA系の甘いインペリアルと違って、かなりドライで重厚、締まったボディを感じさせる細マッチョ系ともいうべき異色の味わいでした。こういうバリエーションもあると、ビアギークは嬉しいものでございます。

 シェア会でいただいたり、ミッケラービアセレブレーションのお流れで渋谷ミッケラーに繋がったりした、ある意味正規でない?ルートの海外インペリアルスタウトで、すごいなぁと思ったのはこのあたりでございますね。

 BBTに関しては、もう「上がり」とでも言うべき究極のBAスタウトの世界を見せていただいたと思います。ココナッツパークはミッケラーで1日だけつながったのですが、この前に高円寺のアパートメントビアフェスに言ってた私は情報を聞きつけて飛んでいき、その結果……感想は壊れてますが、とにかく強烈にココナッツでありました。モダンタイムスの強いココナッツと3sonsの樽感が合わさり、このクラスになると国産クラフトもまだまだ手が届かない……と慨嘆する思いであります。

  昨今流行りのスムージーサワーエールに関しては、アマクサソナーと換気苦情像がそれそれ、自己の世界というべきものを作り上げ、数々のラインナップを市場に連続で送り込むようになったのは、素晴らしいことだと思います。

 彗星のごとく2021年のビールシーンを騒がせたアマクサソナーも、アンチャーテッドのあたりから完成、といっていい味わいになったと思います。ビールにソフトクリームとかクリームチーズとか入れるの!? というスタイルは、日本においてスムージーサワーエールを作る一つのメソッドになったのではないかと思います。うちゅうの最近のおいしいスムージーは、乳製品入るようになってきたりしていますね。

 一方、乳製品を入れるメソッドに加えて自社の清酒酒粕を加えるジャパニーズSakeスムージースタイル、とでも言うべきスタイルを作り上げたのが九十九里ブルワリー/寒菊銘醸の寒菊醸造ですね。酒粕に残るフルーティー吟醸感と、乳製品のとろみ、フルーツピューレの味わい、それらが作り上げる味わいはアマクサソナーと双璧をなす国産スムージーではないのか、と思っております。あと、酒粕が自社の素材であるためか、1本あたりのお値段が比較的手頃なのも嬉しいところです。

 なんかマニア的に極まったジャンルのビールばっかりで、普通? のビールでいいものなかったのかよ? とお尋ねの方には志賀高原×ピザポートのこちらのコラボがよかった、と紹介したいと思います。とにかくWC-IPAとしてのキレとコクがよかったです、これも志賀高原の常設ラインナップ化してほしいですねぇ、其の十のように……。

 ……と、いうような2022年の印象的で良かったビールを紹介しておりますが、これらのブルワリーは(海外を除いて)拙著『クラフトビール読本』で醸造所・ビアスタイルの紹介を行っておりますので、どうか興味のある方はお読みいただけますよう、よろしくおねがいします!