なぜなにフールズフィスト（３） 姫・騎士・従者と選定儀装

フールズフィスト (集英社スーパーダッシュ文庫)

・なぜなにフールズフィスト（１）七姫騎闘儀(セプトマキア)とは？
・なぜなにフールズフィスト（２）七幸家と「ファウストの遺産」

　はてさて「なぜなにフールズフィスト」第三回は、七姫騎闘儀（セプトマキア）の各クラスに関しての具体的な説明をしていきたいと思います。そこそこに専門用語が多くなってきてめんどくさくなりますが、気楽にお読みいいただけると幸いです。
　あと、作中にもこの辺はわかりやすく書いたつもりではありますので、こちらを読まずに直に作品を読まれても問題はない……と、この記事の存在意義を危うくするようなことをつぶやいてしまっていますが、さておき。

　第一回で出しましたこちらをご覧頂けると分かるのですが、このような優勝劣敗のシステムのある七姫騎闘儀は、魔法の精華である『ファウストの遺産』を巡って行われる戦いです。そのため、参加者はそれぞれ祖師ファウストの残した魔法の力を帯びた武器を用いて闘うことになります。
　それらの魔法の武器は選定儀装（レリックアーマメント）と呼ばれており、〈姫〉〈騎士〉〈従者〉はそれぞれ別の名称・武器・象徴が存在します。

〈姫（プリンセス）〉
選定儀装名：額冠（ティアラ・アルカナ）
魔術武装：星神姫鎧（ディヴァインアーマー）
種別：七曜のオリンポス神
特殊技：権能（セイクリッドライト）

　姫は額冠を発動させることで、オリンポス神話の神々の力を帯びた星神姫鎧で武装します。
　姫鎧は鎧と武具のワンセットとなっており、それぞれが七曜の星相（太陽＝アポロン、月＝アルテミス　etc.）に由来するものとなります。
　また、権能と呼ばれる特殊な超常現象を引き起こす必殺技が使えます。

〈騎士（ナイト）〉
選定儀装名：聖剣（ブレード・イコン）
魔術武装：聖剣と加護盾（グレールシールド）
種別：七美徳の七聖剣
特殊技：騎士能技（キャヴァリアースキル）

　騎士は姫より授けられた聖剣を発動させる事により、実体化した聖剣と自動防御機能のある魔法の盾・加護盾を得て闘うことになります。
　聖剣は『ローランの歌』に歌われた七つの剣（デュランダル、ジュワイユーズ……etc）であり、それぞれが七つの美徳（勇猛、貞淑、勤勉……etc.）を象徴するものとなります。
　また聖剣を持つ騎士は、必殺技である騎士能技を用いることができます。騎士能技は攻撃の手段だけではなく、防御の手段であったり、時にはお互いに命を懸けての決闘状況を作ったりすることもあります。

〈従者（エスクワイヤ）〉
選定儀装名：罪人の戎衣（ジャケット・グリモア）
魔術武装：業魔闘躯（デアボリックアヴァター）
種別：七大罪の悪魔
特殊技：呪虐（カースバインド）

　従者は姫により罪人の戎衣を着せられ、雇われた者がなります。姫に無二の忠誠を誓う騎士とは違い、給付(リウォード)という見返りがなければ戦いません。また、給付が少ないと裏切りもあり得ます。
　その給付は、七つの大罪（嫉妬、暴食……etc.）に基づくものであり、従者は戦闘に臨んではにその七つの大罪に応じた悪魔（ルシファー、ベルゼブフ……etc.）の化身、業魔闘躯を用いて闘うことになります。
　そして、悪魔の呪いの力である呪虐という特殊な攻撃法を用いることができます。

　……とまぁ羅列すると覚えることが多くて大変そうですが、そうでもないのでご安心を。
　姫・騎士・従者はじゃんけんの関係で、これらの武装と特殊能力を用いて戦っていくのであります。そこで繰り広げられる壮烈なバトルをご期待ください。
　あと、ほかのルールとしては……

・騎士と従者は性別が逆でなくてはならない。
・騎士より先に従者は決められない。

　というものがあります。
　後者の理由は簡単ですね、そうしないと姫を守る騎士がいないので、姫が裏切られて真っ先に死んでしまう可能性があるからです。
　前者はなんでなのか？　というと……これは割と作品の根幹に触れる核心になりますので、それが明かされる時を楽しみにしてください。

　とりあえずシステム・ルール関係はここまで、次回からはキャラクター紹介に移りたいと思います〜。